これまで、ファームここからで導入している3つのICT機器についてご紹介してきました。
① Farmnote Color
牛の発情や健康状態の管理をサポート
② NiLIMo
AIが分娩の兆候を見つけ、知らせてくれる分娩監視システム
そして今日は、3つ目のICT機器です。
それが、オバナヤ・セメンテックス株式会社の「ミルメーカー 楽らく」です。
簡単にいうと、ウォーターサーバーのように、設定した量のミルクを準備してくれる機械です。
ファームここからでは、子牛への哺乳を、利用者さんへの支援の中でもメインであり、最も大切にしている作業の一つと考えています。
子牛は一頭一頭、ハッチに入っています。

支援員がミルクを準備し、利用者さんと一緒に子牛のところへ向かいます。
そして利用者さんが子牛にミルクを飲ませます。
でも、私たちが大切にしているのは、単に「ミルクを与える」ことではありません。
「今日は元気かな?」
「しっかり飲んでいるかな?」
「いつもと様子が違わないかな?」
子牛とコミュニケーションを取りながら状態を確認する。
そして、気づいたことを記録する。
哺乳は、子牛とのコミュニケーション、健康状態の観察、そして記録を一つにした、とても大切な支援の場です。
昨年までは、支援員が一頭ずつミルクを手作業で作っていました。
子牛は一頭一頭、別々のハッチにいます。
そのため、子牛の頭数が増えると、ミルクを準備するだけでも時間がかかります。
その間、利用者さんは子牛のところへ行って哺乳することができません。
もちろん、ミルクを作ることも牛を育てるためには欠かせない仕事です。
しかし、私たちがB型就労支援事業所として大切にしたいのは、利用者さんが子牛と直接関わる時間です。
そこで導入したのが、「ミルメーカー 楽らく」でした。
ミルメーカー 楽らくを導入することで、支援員がミルクを準備する時間を効率化できます。
その分、利用者さんと一緒に、早く子牛のところへ向かうことができます。
子牛の顔を見る。
声をかける。
ミルクを飲む様子を見る。
体調の変化に気づく。
そして、記録する。
この時間こそ、私たちが利用者さんへの支援として大切にしている時間です。
ICTを導入する目的は、人の仕事をなくすことではありません。
支援員が機械に任せられる部分を機械に任せることで、利用者さんへの支援に時間を使う。
それが、ファームここからのICT活用です。
「牛の管理」と「利用者さんへの支援」を両立する
今回、3回にわたってICT機器をご紹介しました。
Farmnote Color
→ 牛の発情や健康状態の管理をサポート
NiLIMo
→ 分娩の兆候をAIが見つけ、知らせてくれる
ミルメーカー 楽らく
→ 支援員のミルク作りを効率化し、利用者さんが子牛と向き合う時間をつくる
3つとも役割は違います。
しかし、目的は一つです。
牛を大切に管理しながら、利用者さんへの支援を充実させること。
牧場併設型のB型就労支援事業所だからこそ、牛のお世話と利用者さんへの支援を、どちらも大切にしたい。
そのために、ファームここからではICTを活用しています。
機械に任せるところは機械に。
人にしかできないことは、人が。
そして、利用者さんと牛が一緒に過ごす時間を、これからも大切にしていきたいと思います。