前回は、ファームここからで導入している3つのICT機器のうち、牛の発情や健康状態の管理に活用している「Farmnote Color(ファームノートカラー)」をご紹介しました。
今回は、2つ目のICT機器です。
それが、株式会社ニコンが提供する「NiLIMo(ニリモ)」です。
NiLIMoは、牛舎に設置したカメラの映像をAIが解析し、牛の分娩の兆候や分娩開始を検知すると、スマートフォンに通知してくれる分娩監視システムです。
牛に何も取り付けなくていい
NiLIMoの大きな特徴の一つが、牛の体にセンサーなどを装着する必要がないことです。
牛にとっても負担が少なく、装着や消毒などの作業も必要ありません。
私は、ここがとても大きなメリットだと感じています。
そして、もう一つ気に入っているのが、「ずっとカメラを見ていなくていい」ということです。
一般的な分娩カメラを設置すると、スマートフォンなどから牛の様子を確認できます。
でも、実際には、
「分娩が近そうだからカメラを見よう」
と思っても、何度もアプリを開いて確認するのは、なかなか大変です。
カメラを設置したものの、だんだん見なくなってしまった……というケースもあるのではないでしょうか。
NiLIMoは、そこが違います。
AIが24時間牛を見守ってくれて、必要なときに通知してくれる。
私たちは、通知が来たときに確認すればいいのです。
夜だけではありません
牛の分娩管理というと、「夜の見回りが大変」というイメージがあるかもしれません。
もちろん、夜間の分娩管理は大きな負担です。
しかし、実は昼間にも見落とす可能性があります。
ファームここからでは、利用者さんへの支援を行っているからです。
利用者さんと一緒に作業をしたり、相談に乗ったり、事業所に来られた業者さんの対応をしたり。
その間ずっと、分娩房の牛を見ていることはできません。
少し目を離した間に分娩が始まってしまうこともあります。
だからこそ、今はNiLIMoに任せています。
人間がすべてを見張るのではなく、AIにできることはAIに任せる。
そして、私たちは利用者さんへの支援や、実際に牛を見て触れて行う仕事に時間を使う。
これが、ファームここからが考えるICTの活用方法です。
「牛を大切にする」と「利用者さんを大切にする」
ファームここからでは、牛のお世話と利用者さんへの支援、どちらも大切です。
どちらかを犠牲にするのではなく、ICTを活用することで両立させたい。
NiLIMoは、そのための大切な道具の一つです。
AIが分娩の兆候を見つけてくれる。
私たちに通知が届く。
そして、必要なときに牛のところへ行く。
そんな仕組みをつくることで、牛の安全を守りながら、利用者さんと向き合う時間も確保できます。
「牛を育てること」と「人を支えること」。
その両方を大切にするために、ファームここからではICTを積極的に活用しています。
次回は、3つ目のICT機器をご紹介します。
ファームここからが、なぜここまでICTを活用しているのか。
その理由も、ぜひ知っていただければと思います。
引き続き、応援をよろしくお願いいたします。